会社が100人を超えたら特に注意すべき2つの症状

業績が悪化した衰退期の会社

ほとんどの会社は創業して最初のうちはトントン拍子に会社が大きくなります。

社長が率先して従業員と共に働き会社の外も内もよく見えているうちは、問題が長期化して取り返しのつかないことになることはまずありません。

しかし従業員の数が100人を超えたあたりから管理職が増え、社長と従業員が直接話す機会も減り社内の様子が変わってきます。

社長が問題に気付いた時には既に手遅れということにならないように、会社の従業員が100人を超えたあたりから特に注意すべき2つの症状について書いていきたいと思います。

マネジメント不全症

会社が大きくなると人員が増えるペースより仕事が増えるペースが上回り管理職が管理業務に割ける時間が不足しがちになります。

そして管理職がプレイングマネージャーとして仕事の方に時間を割くようになり組織内での業務範囲や役割分担が不明瞭になってしまいます。

管理職が部下にあれこれ説明して仕事をさせてチェックして訂正させてとするよりも、プレイングマネージャーとして自分が仕事をしてしまった方が時間がかかりません。

しかしそれではいつまで経っても仕事のできる部下が育たないので、プレイングマネージャー的な管理職は忙しさから解放されずに管理業務もおろそかになってしまいます。

そして一人で出来る仕事量は限界があるので最終的に部署が機能不全に陥ってしまいます。

あくまで管理職は人員の管理、スケジュールの管理、予算の管理など、管理業務をメインにしないと組織を大きくしていくことはできません。

既決感蔓延症

会社が大きくなると社長と直接話せる機会が減り、経緯の説明なしに会社の決定を従業員が一方的に知らされることが多くなります。

従業員が健全なうちは「会社から伝えられた事」に対して「おかしいと思う事」や「こうした方がいいと思う事」の意見を上司や幹部に話したりします。

しかし特に説明や意見を聞く場もなく「会社で決まった事」と一方的に打ち切られる事が繰り返されると従業員のあいだに既決感蔓延症がはびこり始めます。

従業員が「おかしい」「明らかに間違っている」と思ったことや、より良い意見があったとしても「言っても無駄」「伝えても何も変わらない」と口を閉ざします。

疑問に感じたことを上司に伝えても会社は何も変わらないし、幹部が面倒くさいだけなので、最終的に指示どおりにしか仕事しない従業員だけになります。

幹部はいつしか裸の王様状態となり間違ったことにも気づけなくなってしまいます。

プロジェクトが開始された時に現場の誰しもがそのスケジュールでは上手くいかないと思っていても「はい」としか言いません。

プロジェクトの最後の方で爆弾が爆発して幹部は慌てて現場の調査を始め、現場の本当の意見をその時はじめて知ることになります。

まとめ

今回は大きくなったほとんどの会社が発症する大きな2つの機能不全の症状について書いてみました。

社長や幹部であればその症状の兆候がでていないか気を付けて組織運営の参考になれば幸いです。

従業員であれば自分の勤めている会社にその症状が現れていないか観察して、表れているなら会社がその症状に対して問題意識を持って対処しようとしているか注視しておきましょう。

もし改善の見込みがないのであればその会社に未来はありません。

早いうちの先の事を考えて行動できるように準備しておきましょう。