while(1)で逮捕(補導)される時代

指紋と虫眼鏡

掲示板に無限アラートのリンクを張った13歳の女子中学生が、不正プログラムを書き込んだとして補導されたというニュースが流れてネット界隈が騒然としたことが最近ありました。

また39歳と47歳の男性が無限アラートのリンクを上記とは別の掲示板に書き込んで警察から家宅捜索を受けています。

どちらも別に不正なプログラムを書いて端末を次々と感染させて拡散した訳ではなく、無限アラートを表示するリンクを張っただけです。

おそらくonclick=にjavascriptでwhile(1){alert(“hoge");}的な物だと想像できます。

技術者的には誰しもがしょうもないイタズラでかたずけられる事だと思いますが、この件について私の思うところを書いていこうと思います。

警察の考える不正プログラムとは?

今回の補導や家宅捜索の根拠となっている法律は「不正指令電磁的記録に関する罪」というものらしく、一般的には「ウイルス罪」と呼ばれているようです。

そして「人がコンピューターを使用する際に、意図に沿うべき動作をさせず、又はその意図に反する動作をさせるべき不正な指令を与えるプログラム」が罪に問われるようです。

普通の人であれば「あれ?この法律で無限アラートが罪に問えるなら、勝手にバンバンとポップアップする広告は罪に問えるんじゃないのか」と思いますよね?

でもどうやらポップアップ等の広告は通常の利用の範囲内での動作であり不正ではないと認定されているようです。

そしてブラウザクラッシャー(通称ブラクラ)と呼ばれるものは、「実行者の意思に基づかず、ウェブブラウザを多量に起動させて電子計算機の実行を不能ならしめる」と定義されているようです。

しかし今回の無限ポップアップはこの定義に当てはまらずブラクラには当たらないはずですが、ブラクラとして補導や家宅捜索されました。

閉じても再ポップアップして無限に閉じることができないことが、警察の逮捕(補導)の根拠であるならばお粗末だとしか言いようがありません。

アラートポップアップは何回までOK?

そうです。

感の良い皆さんならもうお分かりだと思います。

逮捕(補導)されたアラート無限ポップアップのリンクを回数指定のループに改造したとしましょう。

1回のループなら当然不正プログラムには当たらないと思います。

では何回ループから警察は不正プログラムと認定するのでしょうか?

100回でしょうか?

1万回でしょうか?

それとも無限ループでなければ不正プログラムには認定されないのでしょうか?

その場合100万回でもループできてしまいますが不正プログラムには認定されないことになります。

「いや、100万回ループは不正だ」と警察が言い出したとしましょう。

では10万回ループは不正でしょうか?

10回ループはどうでしょうか?不正でしょうか?

2回ループは?

まとめ

┐(´д`)┌