働く会社の成長ステージの見極めはとても大事

2019年3月27日

どのような会社でも一般的に30年程度と言われている寿命があり、会社の一生には成長のステージがあります。

そのステージは創業期、成長期、安定期、衰退期と分類されており、私は色々な会社で各ステージを実際に見てきた経験があります。

会社の経営者の使命として会社が安定期を迎えてしまったら、次の成長期を作り会社を延命するためにすぐに動かないといけないことです。

従業員としては衰退期が見えてきたら今の会社の情報収集の徹底と、保険のために次の会社候補の情報収集をしておいた方がいいということです。

実際に私が各成長ステージで感じたことを書いていきたいと思います。

創業期

ほとんどが経営者を信頼して付いてきた従業員で構成されており、苦労も多いですが経営者と従業員ともに夢と希望とやる気に満ち溢れている時期です。

一方で圧倒的にお金と時間が足りない時期であり、やる事なす事の全てが新しい発見と失敗の連続だったりします。

付いてきた従業員も会社にお金がないことが分かっているので、創意工夫で乗り切ろうとがんばります。

経営者と従業員の一体感が感じられる時期であり、経営者と従業員関係なく会社の全ての人がすべての人に見えていて、共に成長していってると感じることができます。

成長期

事業が利益を出すようになり大きな新しいオフィスに移ったり従業員が増えたり給料が増えたり、会社が大きくなっていってると実感できる時期です。

会社の中は即戦力の中途採用の社員が増えてきて仕事の雰囲気が変わってきます。

成功が成功を生むようになり社内の雰囲気もよく、創業期から会社にいる人にとっては一番楽しい時期だと思います。

一方で創業期から会社にいる人が気を付けておかないと、「創業期からいる人」と「後から入った人」の間に段々と見えない雰囲気的な壁が出てくる時期でもあります。

人格的に優れていない経営者や幹部の中には自分は「偉い人」だと勘違いして威張り散らす人も出てくると思います。

安定期

この頃になると仕事が安定し一般の従業員は定型で変わり映えのしない作業の連続になります。

会社としては革新的な新しい事業の創出が急務になってきますが、何か新しいことをしようとやる気のある人よりも、安定を求めている人の割合が多くなってしまっているというジレンマに悩まされます。

会社的に後から入った従業員が気軽に新しいことに挑戦しようとすることは難しくなっており、新しい事は経営者や創業期からいる幹部主導で行われるようになってしまっています。

また創業期からいる人の中で今後の会社の方針に意見の対立が起き始め、会社を去っていく人も出始めます。

この頃には私が見てきた会社では経営者は大きく2タイプに分かれていました。

会社内の全ての権限を委譲せず全ての事業の統率と全ての従業員の評価と査定を一人でしようとする経営者と、会社内の事は幹部に任せっきりで事業の内容や従業員に関心がなく放置気味になる経営者です。

理想はその2タイプをバランスよくだと思いますが、経験上どちらかに寄り過ぎた経営者は会社がうまくいかなくなることが多かったと思います。

自己保身が最優先事項になっている幹部も出てきますので、水面下で部下の不満が溜まっていたりして、経営者や他の幹部が見えないところで会社の劣化が始まっています。

衰退期

目に見えて会社の業績が悪化していく時期です。

会社の雰囲気も悪くなり自己保身の幹部がいた部署などでは部下の一斉離反などが起きたりします。

事業で今までやってきたことが通用しなくなり、何をやってもうまくいかなくなります。

優秀な幹部と社員から先に会社からいなくなり、経費や福利厚生も削られて目に見えて会社内部が衰退していきます。

衰退期に突入して成長期末期や安定期初期の規模まで建て直せた会社を私は知りません。

まず倒産します。

運が良ければ大きな調子のよい会社に吸収されますが、親が必要な成分(事業や人員)を吸い取った後、不要な成分は整理されます。

また本当に稀なパターンですが、最盛期の10分の1程度の規模まで会社を縮小して命をつなぎ、その後数年間成長できずに細々と小規模でやっているという会社なら知っています。

まとめ

人生を渡り歩く上で今の状況を正確に把握することはとても大切です。

そのためには常日頃からあらゆる情報に敏感になっていなければなりません。

得られた情報を元に将来の予測を立て先回りして準備や行動することが、成功するための第一歩だと思います。

私の経験したことが皆様が働いている会社の状況を把握する助けになり、将来の成功に貢献できれば幸いです。